【奨学金と税金】子供の奨学金は扶養から外れるか?

奨学金の申込

子供の大学進学のタイミングで奨学金を借りることを検討している人はたくさんいるのではないかと思います。

ただ、子供が奨学金を借りた場合、親の税金はどうなるのでしょうか?

というのも、子供が高校生ぐらいになってから住民税や所得税を減額してもらえる扶養控除を使っていのに、 子供が奨学金を借りてしまったら(お金を受け取ってしまったら)、 「年間の所得金額が38万円以下、もしくは給与収入のみの人は103万円以下でないと扶養親族にはなれない」という条件から外れてしまうのではないかと心配になる人もいるのではないかと思います。

そこで今回は、子供が奨学金を借りた場合に気になる税金関係の話についてお話していきます。

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奨学金と税金の基本的な考え方

まずはじめに、所得税に関係する税金(所得税、贈与税)のことについてお話していきます。

所得税(扶養控除)について

所得税とは、働いたりしたことによってもらった給料などに課せられる税金です。

奨学金の中でも貸与型の奨学金は借金(後から返すもの)であるため、奨学金を受け取った学生の所得には当たりません。

ですので、大学生が貸与型の奨学金を受け取ったとしても、学生本人が確定申告をする必要はありません。

また、上記の考え方から貸与型の奨学金は学生の所得には該当しないため、所得税の扶養控除の条件となる収入にもあたらないため、親の扶養から外されることはありません。

ただし、学生が奨学金以外にもアルバイトなどをしているような場合は、それは学生本人の収入に該当してくるため、親の所得税の扶養控除に影響が出る場合がありますので注意が必要です。

給付型奨学金を受け取った場合については、所得税法第九条第一項第十五号で「学資に充てるため給付される金品」は非課税所得と定められているため、基本的には所得税を課せられることはありません。

十五  学資に充てるため給付される金品(給与その他対価の性質を有するものを除く。)及び扶養義務者相互間において扶養義務を履行するため給付される金品

引用)所得税法第9条|WIKIBOOKS

ただし、以下のようなケースにおいては所得税の対象となる可能性があります。

卒業後の自社勤務を条件に奨学金の返済が免除される場合

一部の病院関係で行われているような「卒業後に自社勤務することを条件に奨学金を無利子貸与し、一定期間勤務すればその奨学金の返済を免除する」というような場合、将来の雇用を条件として支給するものは、給与その他対価の性質を有すると認められるので、上記の非課税の学資金には該当せず、所得税の対象となることがあります。

>>県から奨学金の貸与を受けた医学生が医師免許取得後県内の医療機関に一定期間従事することによりその返還及び利息の支払に係る債務を免除された場合の課税関係について|国税庁

親が関係する会社などから子供が奨学金を貰う場合

親が勤務する会社など、全くの第三者機関ではないような法人から奨学金を貰った場合、それが親の給与として所得税の課税対象となるケースがあります。

No.2588 学資に充てるための費用を支出したとき
[平成30年4月1日現在法令等]
使用人に、学資に充てるための費用を支給する場合があります。この場合には、支給したこれらの費用が次の1及び2の要件を満たしていれば、給与として課税しなくてもよいことになっています。

1 通常の給与に加算して支給する費用であること
給与として課税しなくてもよいものは、通常の給与に加算して支給されるものに限られますので、本来支給すべき給与の額を減額した上で、それに相当する額を学資金として支給するものなどは給与として課税されます。

2 次の(1)から(4)のいずれにも該当しない費用であること
(法人の場合)
(1) 役員の学資に充てるため支給する費用
(2) 役員や使用人と特別の関係がある者(注)の学資に充てるため支給する費用
 (個人事業者の場合)
(3) 事業に従事する個人事業者の親族(個人事業者と生計を一にする親族を除きます。)の学資に充てるため支給する費用
(4) 使用人(事業に従事する個人事業者の親族を含みます。)と特別の関係がある者(注)(個人事業者と生計を一にする親族を除きます。)の学資に充てるため支給する費用
(注)「特別の関係がある者」とは、次に掲げる者をいいます。
1 使用人(法人の役員を含みます。以下同様。)の親族
2 使用人と婚姻の届出をしていないが事実上婚姻関係と同様の事情にある者及びその者の直系血族
3 使用人の直系血族と婚姻の届出をしていないが事実上婚姻関係と同様の事情にある者
4 1から3に掲げる者以外の者で、使用人から受ける金銭その他の財産によって生計を維持している者及びその者の直系血族
5 1から4に掲げる者以外の者で、使用人の直系血族から受ける金銭その他の財産によって生計を維持している者
(所法9、所令29、所基通9-14~16)

引用)No.2588 学資に充てるための費用を支出したとき|国税庁

上記は、会社に務める使用人(親)本人に対して給付される奨学金については、「学資に充てるための費用を支出したとき」に当たるため、親の給与としてカウントされない(所得税が課税されない)という内容が書かれています。

ただ、そういった親が努めているような会社から子供宛に奨学金が給付された場合、上記に記載の「特別な関係がある者(1使用人の親族)」に該当するため、その奨学金は親の給与にカウントされる事になります。

上記のような例外を除き、一般的には子供が奨学金を受け取ったからといって、扶養控除から外れてしまうということはほとんどないということを理解しておきましょう。

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贈与税について

奨学金に関する税金として、所得税の他に贈与税という税金も少し関係してきます。

贈与税は、別の誰かからお金を受け取ったときに発生する税金です。

貸与型の奨学金の場合は、先程の所得税のところで説明したのと同じように、将来返さなくてはならない借金ですので、これは贈与には当たらず、贈与税は発生しません。

また、借りるのではなく貰うタイプの給付型奨学金の場合についても、贈与税は相続税の補完税という位置づけであるため、相続が発生しないような法人(日本学生機構や大学、市町村、その他民間団体等)からの贈与については非課税となります。

(人格のない社団又は財団からの贈与)
21の3-2 代表者又は管理者の定めのある人格のない社団又は財団からの贈与によって取得した財産については、法第21条の3第1項第1号に規定する法人からの贈与に準じ贈与税を課税しないことに取り扱う。(昭57直資2-177追加)

引用)相続税法基本通達|国税庁

この他に、稀なケースではあると思いますが、個人から給付型奨学金を受け取るというようなケースの場合、これは一般的な贈与に当たるため、受け取った金額(年額)が110万円を超えるような場合には贈与税が発生してきます。

贈与税は、一人の人が1月1日から12月31日までの1年間にもらった財産の合計額から基礎控除額の110万円を差し引いた残りの額に対してかかります。したがって、1年間にもらった財産の合計額が110万円以下なら贈与税はかかりません(この場合、贈与税の申告は不要です。)。

引用)No.4402 贈与税がかかる場合|国税庁

年間110万円というと、月額10万円を超えてくるような額となります。

そのような個人から受け取る給付型奨学金はあまりないと思いますが、もしそのようなケースに該当する場合は、一度お近くの税務署などに問い合わせてみるといいと思います。

最後に一言

今回は、【奨学金と税金】子供の奨学金は扶養から外れるか?についてお話しました。

上記でお話したように、一般的な奨学金を借りたり貰ったりしても税金に影響が出ることはほとんどありません。

ただ、稀に税金に影響が出るケースもあったりしますので、心あたりがある場合はお近くの税務署などで相談してみるといいと思いますよ。

それでは!

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