第二種奨学金を無利子で返済するための3ステップ

【STEP1】返還期限猶予に申込む

第二種の有利子奨学金の返済を無利子化するための最初のステップとして、返還期限猶予という制度を活用します。

返還期限猶予とは、奨学生本人に返還困難な事情があるときに、願出によって返還を一時的に停止して先送りにする制度のこと。

普通は、大学院に進学する場合、大学生の間借りていた奨学金の返済を就職するまで待ってもらうためによく使われる制度なのですが、それ以外にも、「経済的な理由(税込年収300万円以下など)」でも活用する事が出来ます。

◆経済困難の認定にあたっての収入・所得金額の目安◆
※以下の金額はあくまで目安です。収入・所得金額が目安の金額以下でも、本人の世帯人数や収入支出の状況によっては、追加の証明書類等を求める場合や、引き続き返還をお願いする場合がありますのでご留意願います。
○給与所得者の場合・・・・年間収入金額(税込み)が300万円以下が目安(奨学金返還期限猶予(延滞据置)は200万円以下が目安)
○給与所得者以外の場合・・・・・年間所得金額(必要経費等控除後)が200万円以下が目安(奨学金返還期限猶予(延滞据置)は130万円以下が目安)

出典)返還期限猶予の証明書一覧|日本学生支援機構

この税込年収が300万円以下というのは、手取り20万円前後+ボーナスぐらい。

大卒者の初任給は手取りで約20万円(厚生労働省の統計)なので、大学卒業直後の大半の人は普通に就職したとしても、奨学金の返還を一時的に停止できる返還期限猶予の経済困難の認定を受けることが出来ます。

>>学歴別にみた初任給|厚生労働省

就職直後の給料が少ない期間に奨学金の返済をしなくて済むだけでもありがたいことなのですが、ここで着目したい点は、この奨学金の返還が猶予されている期間は利息がかからないという点。

なお、在学中は無利息です。

引用)第二種(利息が付くタイプ)|日本学生支援機構

例えば、利息を含む支払い総額が500万円の奨学金を3年間返還猶予した場合、三年後から支払うべき返済総額は500万円のままということ。

詳しいことは抜きにして、以下の条件に当てはまる場合は、まずはこの制度を利用して、本来であれば支払わなければならない奨学金の返済をストップさせましょう。

【STEP2】返還猶予された分を貯蓄する

続いては、返還猶予願によって返済せずに済んだ分のお金は、そっくりそのまま貯めていきます。

例えば、毎月奨学金の返済が2万円だったとしたら、返還猶予中も毎月2万円を貯金しましょう。

この時点では、ただ単に日本学生支援機構からの引き落としがないだけで、結局手元に残って自由に使えるお金の量は変わってはいませんね。

日本学生支援機構から落とされるべきだったお金が口座からは引き落とされずに、貯金だけが貯まっていくだけの状態です。

【STEP3】繰上返済で利息分が免除になる

これが最後のステップです。

先ほどまでのステップで貯めてきたリレー口座のお金を使って、奨学金を繰り上げ返済してしまいましょう。

繰り上げ返済とは、毎月自動的にリレー口座から引き落とされる割賦金のうち、返還期日の到来していない割賦金を繰り上げて返還すること

そして、この繰上げ返還を利用するメリットは、繰上にあたる期間の利息がかからないという点にあります。

繰り上げ返還に関して、詳しい例が日本学生支援機構のHPに載っていましたので、引用します。

第二種奨学金の場合、その繰上にあたる期間の利息はかかりません。

~中略~

(例) 第二種奨学金を返還中のA子さんの場合

借用金額 1,200,000円
年利率 1.9333333%
月賦返還
返還回数 144回

<通常返還した場合>
34回目~43回目(毎月支払)=94,230円
返還金額 94,230円

<繰上返還した場合>
1回目から33回目まではすでに返還済みで、2014年9月27日に繰上返還(当月分+繰上9回分=計10回分)する場合
34回目(当月分)=9,423円
35回目~43回目(繰上分)=71,620円
返還金額 81,043円

※繰上げ返還した場合、2014年9月27日に引き落とされる金額は81,043円となります。
35回目~43回目までの、通常返還した場合にかかる、13,187円の利息はかかりません。
⇒(通常返還した場合の合計)94,230円-(繰上げ返還した場合の合計)81,043円=(繰上期間の利息の合計)13,187円

引用)奨学金の繰上返還|日本学生支援機構

この例を見てもらうとわかるように、繰上げ返還をすると繰上げ返還した期間の利息を支払わずに済んでいることがわかります。

これまでのステップを総括すると、STEP1では返還期限猶予を活用して奨学金の返済を無利息で延期、STEP2でそこで支払わずに済んだお金を貯蓄、そしてSTEP3でSTEP1~2のとことで貯めたお金で繰り上げ返済することにより、本来支払うべきだった利息分を支払わずに元金だけを返済していくことができます。

質問Q&A

この記事に寄せられた質問のQ&Aを紹介しておきます。

Q:有利子の第二種奨学金を無利子返済するための3STEP!という記事がありましたが、返還期限猶予の審査に落ちてしまった(年収300万を超えてしまった)場合、無利子返済することは不可能なのでしょうか?

A:返還期限猶予の審査に申込んで、その結果その審査に落ちてしまった場合、今回紹介した知恵と努力で有利子だった奨学金を無利子返済するというこの手法は使えないことになります。

大切なことは、年収が300万円をギリギリ越えてしまっていたりしても、まずは返還期限猶予の申請に申し込んでみるということです。

返還猶予の申請は、奨学金の返済を正式に待ってもらうための制度であり、この申し込みをしたことや、審査に落ちたりしても、奨学金の返済に何の影響もありません。

だって、返還期限猶予の審査に落ちたということは、あなたに経済力があるということが証明されただけですから、普通に奨学金の返済をしていってくださいね。

逆に、仮に返還期限猶予の審査に通った後も、奨学金の返済を待ってもらっているからといって、クレジットカードや住宅ローンが組めなくなるということもありません。

返還期限猶予の申請後、CIC(割賦販売や消費者ローン等のクレジット事業を営む企業を会員とする信用情報機関)などで個人情報を開示したところ、奨学金返済情報は載っておらず、実際に返還期限猶予後に、クレジットカード2枚とマイカーローンを組むことができました。

つまり、返還期限猶予に申し込むということは、それに落ちても、合格しても、あなたに有利な状況が待っていることになります。

年収が300万円以下またはそれと同程度という場合は、まず返還期限猶予に申し込んで、その結果を受け取るというところからスタートしてみると良いでしょう。

その具体的な方法はこちらの記事が参考になると思います。

>>奨学金の返済を止める返還期限猶予願の申請方法と理由の書き方

最後に一言

今回は、有利子の第二種奨学金を無利子返済するための3STEPについてお話しました。

この方法は、何も考えずに支払ってしまう場合より、ちょっとした工夫で毎年数万円のお金を得する方法です。

知っているか、知らないか、そして行動するか、行動しないかによってこれだけの差が生まれるわけですから、面白いですよね。

多額の奨学金を背負って卒業すると、毎月数万円自分の口座から引き落としをかけてくる日本学生支援機構が憎く感じられるかもしれませんが、この奨学金は借金の中では相当優良な部類のものです。

ただ、私は本来の奨学金は給付されるべきものだと思っているので、利息付で貸し付けられている第二種奨学金を馬鹿正直に返済するのもどうかと思っています。

ですから、就職直後で経済状況が苦しいのであれば、その状況で利用できる全ての制度を使わせてもらって、知恵と行動力でなんとかその借金の負担を軽減していけばいいと思います。

自分が置かれている状況を悲観しすぎず、かつ楽観もしすぎず、事実をありのままに捉えて、最もベストな方法をチョイスし、気後れすることなくどんどん行動に移していきましょう。

そういうあなたの考え方があなたが背負っている借金をふわっと軽く感じられるようにしてくれると思いますよ。

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